あなたの人生を、誰かと比べなくてもいい(五木寛之)書評レビュー:疲れた心を慰めてくれる本

 

書評する本は「あなたの人生を、誰かと比べなくてもいい」:(五木寛之)。

仕事、受験、育児などなど、いろんなところで他人と比べてしまい、ちょっと心が疲れてしまった。

そんな時に読むと心と身体がラクになる。

誰かと比べなくても、あなたは存在するだけで素晴らしい。

承認欲求から解放されるための一冊です。

つい比べてばかりの自分を改めたくなりました

これといった大きな問題はないけど、小さいもやもやがたくさんあり、なんとなく心が沈んでいたときに、この本を手に取りました。

『あなたの人生を、誰かと比べなくていい』というタイトルに、ほっと慰められたような気がしました。

自己啓発書のような、3~4ページの短い文章がたくさん集まった本です。文章はやさしく読みやすく、どこからでも読めるので、ふとした時に開いては癒されています。

内容は、一人一人の心の悩みに、著者が丁寧に回答を寄せてくれているような本です。どのお話も、最後はスッキリと回答が出ているので、読後感がとてもさわやかです。

現状は何も変わってないけれど、悩みがひとつ解決したような気持ちになれました。

まず最初に驚いたのが、著者も眠れない夜を過ごすことがある、というところです。

勝手な印象なのですが、著者のような大作家の先生なら、どんな悩みでも大したことがないのでは、と思っていました。

でも、ふと不安に目を覚まし、眠れないまま朝を迎えることもある、と書いてあり、非常に親近感が持てました。

そのくだりを読んで、私と同じようなことをしたことがある人なんだ、その人がこうして書いているのだから、私もきっと大丈夫なんだ、と心強く思えました。

また、現代の心の悩みとして、人と比べることが原因になっている、と書いてあり、ドキッとしました。私も、人と比べても仕方ない、となるべく思うようにしているのですが、つい比べていることも多くあります。

 

例えば子供の成長についてのこと、家計の事情についてのこと、容姿や年齢のことまで、考えても仕方ないのについ深みにはまってしまうことがあります。

それは、著者がこの本の中ではっきりと、回答を示してくれているので、とてもスッキリとした気分になることができました。『

あなたの人生を、誰かと比べなくていい』というこの本のタイトル通り、比べることは必要ないこと、と納得できました。

 

以前、著者の他の本でも読んだことがあるのですが、体の声を聞くことが大切だと書かれていました。

どんなに有名な医者にかかっても、自分の体のことは自分にしかわからない、だから自分でしっかり体の声を聞いて、メンテナンスしていこう、といった内容でした。

今回はさらに、著者の持病であった偏頭痛をいかに克服したかということが書かれていました。これは私も同じような経験があり、深く頷きました。

不調には必ず予兆があり、それを見逃さず、予兆のあいだにきちんとメンテナンスして、不調にさせないのが大切です。こういった細かい自分への心遣いが、著者の日頃の健康の秘訣なのだと知りました。

 

この『あなたの人生を、誰かと比べなくていい』の中で、一番印象に残ったのが、トスカという言葉です。日本語では、暗愁、ふさぎの虫、といった意味らしいです。

私はここ数年、毎日毎日頑張って、充実感もそこそこにあるのに、ふとしたときにものすごい虚しさに襲われることがあります。

それがまさに、この本に書いてあるトスカでした。

はっきりとした原因はないのに、急に心が真っ暗になり、しばらくその状態から抜け出せなくなります。

時間が経つと治るのですが、だからといって完治するわけでなく、また時間をおいて何度も同じような状態になります。

このような状態になることを、私は人に話したことがありませんでした。自分の心が弱いから、まだ頑張りが足りないから、ついこのような余計なことを考えてしまうのだと思っていました。

弱い自分が悪いのだ、悪いものを引き寄せてしまったのだと自己嫌悪も感じていました。

 

でも、原因はないようなのです。

古くは江戸時代の本に載っているほど、誰にでも起こりうることだったようです。

そのくだりを読んで、私はとても安心しました。今まで自分のせいでこの沈んだ気持ちになっていたと思っていたのですが、誰のせいでもないのです。

誰にでも、よくあることなのだと知って、心からほっとしました。

ただ、このトスカは、一生付き合っていかなければならない感覚のようでした。

ふとしたときにトスカが現れ、時間とともに去っていく、そんなもののようです。

この部分も、なんだか肩の力が抜けてほっとしました。完治することはないのだから、長い目でゆっくり付き合えばいいと知り、気が抜けました。

 

また、家の本棚を見ていて思い出したのですが、著者は以前も同じようなことを本に書いてありました。

確か、大河の一滴という本だったと思うのですが、トスカのことや、ふさぎの虫のことが書かれていたと思います。

それを読んだのはもっと若い頃だったので、あまり深く感じ入りませんでした。年齢によって必要な本というのはあるのかな、と思いました。

 

この『あなたの人生を、誰かと比べなくていい』は、新刊で買いましたが、ずっとそばに置いておきたい本になりました。

心が疲れた時、なんだかもやもやした時、誰にも話せなくても、この本を開くだけで楽になれると思います。

心の治療薬になる作品。

 


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最後まで読んでいただきありがとうございました。


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